経営改善シリーズ⑦運転資本の管理

こんにちは、まだまだ暑い日が続きます。十分な休息も大事です。心も体も緩める時間は大事ですね。

さて、今回は、運転資本の管理についてお話します。

会社の運転資本と資金は、我々人間の血液循環と同じように会社の命が続く限り回転(循環)し続けます。

運転資本の中身を見ていきましょう。

在庫(棚卸資産)は、顧客の注文に対していつでも商品を提供(出荷等)できるようにしなければなりません。

せっかく顧客から注文があったのに肝心な商品をすぐに提供できなければ、売上の機会損失となってしまいます。

売掛金は、顧客に対する売上代金を売上の都度支払いを求めずまとめて請求するものですが、このメリットは顧客の支払いの手間を省き、反復継続的な取引ができることです。

これらのことは、顧客を引き付けるアドバンテージとなります。

すなわち、在庫や売掛金は、ビジネスの回転を高める血液といえます。

この血流は、会社が健康な状態であればスムーズに循環していますが問題が生じると流れが悪くなり詰まってしまいます。言い換えると資金が回らなくなってしまうのです。

売上が不調になると、棚卸資産➡売掛金➡現預金の循環が滞り始めます。大量の在庫を抱えて資金繰りが苦しくなるのです。

運転資本の管理のポイントを2つ挙げます。

① 適正水準を超える在庫を抱えないこと。

② 売掛金の早期回収を進めること。

① 過剰在庫は保管コストがかかり、売れ残り商品は値札を下げなければならないので必要最小限保有すべき在庫はどのくらいなのか管理することがポイントです。品切れを起こさず顧客の指定(希望)通り納入できるための社内システムを整備することにより適正在庫をキープすることができます。

② 売掛金は、長期にわたり回収することができなく債権の滞留が生じると、得意先の残高確認が困難になったり、請求漏れが生じたり、貸倒れを避けるため債権の一部カットに応じなければならないこともあります。また、売上債権回収を前提に資金繰りを組んでいたのに貸倒れになり連鎖倒産してしまうこともあります。このように債権管理をきちんとしていなければ利益は目減りしてしまうのです。

まとめ・・・本業の収益は、販売により実現しますが、その後の在庫管理と債権管理をすることにより利益を守ることができるのです。

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渡邊美弥子税理士事務所

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渡邊美弥子